仕事をしない人がいると、組織全体のパフォーマンスに影響を与えることがあります。
とくに、優良企業に勤めている人ほど危機感が薄れがちです。しかし、必要以上に危機感をあおることは逆効果です。
重要なのは適切な対策を講じることで、仕事をしている人たちのモチベーションを維持し、組織全体のパフォーマンスを向上させることです。リーダーは、組織を前進させるための早めの対処が求められます。

今回はチームリーダーが知っておきたい仕事をしない人の10パターンを紹介します。
仕事をしない人10パターン


- 上司がいるときに仕事をしているアピールをする
- 強い人には弱く弱い人には強い
- 年功序列を重視する
- バタバタとして忙しい雰囲気を出している
- 手柄は自分のものミスは人のせい
- 根回しではなくゴマすりをする
- 不要な残業を好む
- テレワークを楽をするためのものと考えている
- 謝る前に言い訳をする
- 言われたことだけをする
上司がいるときに仕事をしているアピールをする
仕事をしない人がいると、悪い意味で組織全体の士気に影響を与えることがあります。
とくに、上司の顔色をうかがいながら仕事をしている人は、上司が不在の時に本来の姿を見せることが多いです。
優秀な上司は、部下が自分の目の届かないところでどのように働いているかを見抜きます。周囲の状況に左右されず、自分のパフォーマンスを維持することが重要です。
仕事ができる人は、どんな環境でも自分の仕事を前に進める力を持っています。
強い人には弱く、弱い人には強い
仕事をしない人は、自分が仕事をしていないことを自覚しています。
厳しい目を持つ上司や先輩には頭が上がらず、新人や内勤者など弱い立場の人には横柄な態度を取ることが多いです。
仕事をしている人にとっては、仕事をしているふりをするよりも実際に仕事をする方が楽ですが、仕事しない人にはその違いが理解できません。
もし、あなたが仕事しない人に横柄な態度を取られた場合、いちいち相手をする必要はありません。
言い合いにならないよう注意し、上司や同僚を味方につけて対処してもらうのが賢明です。相談する際には、悪口ではなく、どうすればうまく仕事が回るかを前向きに話し合うことが重要です。
年功序列を重視する
仕事をしない人は、自分の仕事の範囲を狭め、何かあると若い人に押し付けることが多いです。
雑用や新規営業など、自分がやりたくない仕事を他人に任せる理由を見つけるのが得意です。しかし、幅広い世代が共に働く組織では、同じ感覚を持つ人ばかりではありません。経験を今の時代に合わせて応用することができてこそ経験が活きてきます。
優秀な人ほど謙虚であり、誰からでも学ぼうとします。
新人の気づきから組織を変革させるヒントを得ることもあります。年齢ではなく成果で評価される時代が近づいていますが、年功序列の崩壊は人生の先輩を否定することではありません。先輩を敬う気持ちは大切ですが、仕事で年功序列を全面に出す人に対して言いなりになる必要はありません。
雑用を命じられた場合でも、相手を感動させる意識を持ちましょう。雑用という仕事はなく、仕事を雑にするから雑用になるのです。
仕事への姿勢を変えれば、必ず将来によい影響を与えるきっかけになります。腐らずに取り組むことが重要です。
バタバタとして忙しい雰囲気を出している
仕事しない人は、忙しいふりをするのが得意です。
「忙しい」が口癖の人ほど、実際には大した仕事をしていないことが多いです。中には、一生懸命仕事をしているつもりの人もいますが、バタバタしているだけで成果を上げられていないのが実情です。
一方、仕事ができる人は時間管理が上手で、忙しそうに見えないことが多いです。
本当に忙しい人は、忙しいことをアピールする暇がありません。忙しいと口にする人に仕事を押し付けられることなく、忙しそうに見えないけれど成果を上げている人から学ぶことが大切です。
手柄は自分のものミスは人のせい
仕事しない人は、楽をして評価を得ようとします。
中堅やベテラン社員、上司であっても、他人の手柄を横取りし、失敗したら他人のせいにすることがよくあります。
後輩が仕事の相談をして少し助言をしただけで、後輩が仕事を受注した際には自分の手柄として報告するタイプです。逆に、クレームが発生した場合には、自分が担当ではないと知らん顔をすることもあります。
相談しないのが一番ですが、上司が手柄を横取りするタイプの場合は避けられません。相談する際には、助言をメモするなど記録を残すことが重要です。また、同行訪問をしてお客様に顔を見せておくこともひとつの対策になります。
根回しではなくゴマすりをする
仕事しない人は、根回しとゴマすりの違いを理解していません。
根回しとは、提案をスムーズに進めるための事前準備であり、ゴマすりとは仕事と関係なく相手に媚びを売ることです。根回しには仕事の成果が伴いますが、ゴマすりには全く成果がありません。
仕事しない人は、前向きな提案をすることもなく、自分の意見を通すための根回しも行いません。
歯の浮くようなお世辞を言ったり、軽い感じの人には警戒が必要です。
大きな成果が期待できる提案を通すために根回しをする人は、真剣に取り組んでいます。優秀な上司は、根回しとゴマすりの違いを理解しているため、仕事しない人に惑わされることはありません。
不要な残業を好む
仕事しない人ほど、残業時間になると急に忙しくなります。
残業代を稼ぐために仕事量を調整しているのです。困っている社員を手伝うこともなく、残業代が出ないとわかればさっさと帰ることもあります。
また、仕事後の予定がない人も残業しがちです。ベテラン社員の中には、高度成長期の残業が成果を出す手段だった時代を知っているため、無意識に残業を美徳と考える人もいます。
仕事への姿勢を見れば、必要な残業か不要な残業かは判断できます。
時間ではなく成果を重視することが重要です。残業代を稼ぐために時間を切り売りするよりも、自分の成長のために時間を使う習慣をつけることで、将来的に大きな報酬を得ることができます。
テレワークが楽をするためのものと考えている
仕事しない人は、テレワークが楽だと考えがちです。
確かに、移動時間が減り、自分らしい働き方ができる点は魅力的です。しかし、仕事ができる人にとっては、テレワークは決して楽なものではありません。無駄な雑談がなく、集中して仕事を進めるため、通常よりも効率が上がり、忙しくなることが多いのです。
コロナ対策時に一気に普及したテレワークは、ソーシャルディスタンスの確保が目的でした。
テレワークで成果を出せない人には出勤してもらい、成果を上げられる人にテレワークを任せるなどの対策が必要です。
ただし、全員に一度はテレワークを試してもらい、その結果を基に選別することが重要です。思い込みだけで判断せず、実際の成果を見て決定しましょう。
謝る前に言い訳をする
仕事しない人は、ミスを認める前に言い訳をすることが多いです。
ミスを認めることを極端に嫌う傾向があります。一方、仕事をしている人は、ミスを認めて同じ失敗を繰り返さないように対策を講じます。
仕事をしている人は、言い訳をする前に自然と謝罪の言葉が出てきます。
もし、あなたの周りに言い訳ばかりしている人がいれば、その人は同じミスを繰り返しているか、ミスをもみ消そうとしているかもしれません。
仕事をしている人は、ミスの大きさに関係なく、ミスを減らすことが時間管理の基本であり、顧客満足度を向上させることだと理解しています。
言われたことだけをする
仕事しない人には2種類のタイプがいます。
言われたことができない人と、言われたことだけをする人です。後者の指示待ち族は、最低限の仕事しかしていないと言えるでしょう。
言われたことしかしない人は、考える習慣がありません。
ゴールも見えておらず、ゴールに向かう方法を考えることがなければ、言われたことしかできないのも無理はありません。
常に考える習慣をつけることで、自主的に仕事を進めることができるようになります。機械的に仕事をこなすのではなく、成果を上げるためにはどうすればよいかを常に考える習慣を身につけましょう。
仕事しない人がいることで得をしている人たちがいる?


仕事をしない人が組織に居続けられるのは、解雇が難しいからではありません。実は、仕事しない人がいることで得をしている人がいるからです。
とくに、優秀ではないけれど仕事をしている普通の社員たちがその恩恵を受けています。普通の社員は、まわりが優秀な人ばかりになると、自分が仕事しない人と見なされることを恐れています。そのため、仕事しない人がいることで安心感を得ているのです。
一方、仕事ができる人は、下を見て仕事をすることはありません。彼らは高みを目指し、ゴールに関係のない人たちのことを気にしません。
もしあなたが仕事しない人が嫌いと言いながらも、仕事しない人と仲良くしている場合は注意が必要です。類は友を呼びます。仕事しない人と仲良くしていると、あなたも同じように見られる危険があります。
上司が仕事しない人とばかり仲良くしている組織は、いずれパフォーマンスが低下するでしょう。仕事しない人が居心地の悪い組織に変革することが重要です。
【まとめ】仕事しない人にならないために注意しておくこと


仕事をしない人がいるだけで、一生懸命働いている人のやる気が削がれてしまいます。
まわりを気にせず、ゴールに向かって仕事ができる強い人は多くありません。多くの人は、仕事しない人を見るたびにやる気を失うことと葛藤しています。
仕事しない人には、仕事をしなくなった理由があります。
最初は夢を持って仕事をしていたけれど、思ったように結果が出ず、評価されないことが続いたため、承認欲求が満たされなかったのかもしれません。また、自分の年齢や立場を考え、自分の中でゴールを決めてしまったのかもしれません。
「どうせ、○○」という投げやりな雰囲気になったときには注意が必要です。
仕事をしている人でも、一歩間違えば仕事しない人になってしまうことがあります。成果は後からついてくるものです。結果を焦らず、正しい努力を続けることで成果を最大化しましょう。