あなたは仕事でどんな失敗をしてきましたか?失敗は悪いことだと思っていますか?それとも、失敗から学び成長するチャンスだと思っていますか?
もしあなたが、今の会社で一度も失敗をしていないなら注意が必要です。失敗をしていないということは、挑戦をしていないと言っているのと同じだからです。リスクの大小を見極めながら、失敗から学んでいく習慣をつけることが大切です。
今回は、仕事の失敗の2種類、悪い失敗といい失敗について学んでみましょう。
- 仕事における2種類の失敗を知る
- 悪い失敗といい失敗の違いを学ぶ
仕事の2つの失敗は「基本ができていないか」「挑戦していないか」

- 同じ失敗を繰り返すこと
- 挑戦をせず失敗しないこと
仕事の失敗には2種類あります。
社会人の基本ができていない失敗と挑戦しない失敗です。
あなたが社会人の基本はできていることを前提に話をするなら、あなたに必要な失敗は挑戦したことによる失敗です。
もちろん、わざと大きな失敗をしろというわけではありません。大きな失敗をしないために、小さな失敗を重ねながら挑戦していくことが大事になります。
人間である限り、社会人になって一度もミスをせずに定年を迎えることは難しいです。失敗の時期・失敗の大小・失敗の質などはさまざまですが、一度も失敗をしない人を僕は見たことがありません。
たとえば、あなたが尊敬している優秀な上司はあなたよりたくさんの失敗を経験しています。失敗を経験するたびに成長しているから、周囲から尊敬される上司になっているのです。
基本ができていない:同じ失敗を繰り返すこと
基本ができていない失敗とは、同じ失敗を繰り返すことです。
誰でもできることを、仕組みを理解せず過信することで起こる失敗です。あなたが社会人として基本ができているなら、同じ失敗を繰り返すことなく改善できるはずです。
あなたが単純作業で失敗を続けているなら、社会人としての基本ができていません。
さらに、あなたが失敗を認めず、周囲に言い訳や愚痴をこぼしているなら行動を改める必要があります。
あなたが言い訳をすればするほど、表向きはあなたに同調するしぐさを見せても、まわりの人たちの本心は、あなたが失敗を認めないから失敗を繰り返していると考えているからです。
単純作業が改善しないのは過信と怠慢
たとえば、あなたがピッキング作業で数を間違えるとしましょう。
対策は、ピッキング作業時に出庫指示書の数量の部分にチェックを入れることにしました。次に発生した不具合は、納品書の入力間違いでした。
あなたは納品書の入力間違いをしないようにダブルチェックをする対策を会社に提案します。
原因は、作業手順ではなくあなたの能力不足だったのに、仕組みばかりに目を向けた結果、次からも同じような失敗が続くことになります。
あなたは「納品書の入力ミスは過去にない」と主張します。でも、人が原因となって起こるヒューマンエラーは過去に何度も発生しています。
単純作業の失敗は、形をかえて繰り返されます。
次は、違う商品でピッキングミスをするか、仕入先に発注する注文書の入力間違いがあるか、あるいは、出荷先を間違えるなどの失敗をするかもしれませんが、ミスはずっと繰り返されることになります。
ミスを自分以外の何かのせいにしている間は、ミスを減らすことはできません。失敗は認めることで改善策が見つかるものなのです。
ヒューマンエラーを続けないように対策をすること
単純な作業であっても、不慣れな1回目は誰でもミスをする可能性があります。
ミスから何を学ぶかが大事です。
あなただけが同じミスを繰り返しているなら、仕組みではなくあなた個人の改善が必要になるでしょう。ミスをしないように注意しているのにあなた以外の人も同じミスを繰り返しているなら、仕組み自体が間違っていることもあるのです。
原因は人ではなく仕組みです。ただし、人が仕組みを理解し、「きちんとルール通りにやっていたら」の話です。
挑戦していない:挑戦をせず失敗しないこと
多くの中堅以上の社会人は、「挑戦をしていない」という失敗を続けています。
中堅からベテラン、あるいは、一般社員から役職者に昇進していくうちに、失敗しないような安全な選択をするようになります。
リスクを回避することが悪いというわけではなく、リスクに関係なく挑戦しなくなっていることが問題なのです。
たとえば、あなたの会社の主任から課長代理あたりのリーダーは失敗をしていますか。あるいは、失敗をしたときにどのような対処をしていますか。
リーダーが失敗を誰かのせいにして、失敗を隠している姿を見たらあなたはどう思いますか。
挑戦をしないリーダーについてくるのは優秀ではない人間だけ
あなたが30歳の中堅社員になったら、あなたの行動は後輩に見られていると考えておきましょう。
あなたが、変化を嫌って「挑戦していない」先輩なら、あなたが上司になったときに後輩はあなたの指示を聞かないでしょう。あなたは、上司になる前にたくさんの挑戦をしていることを後輩に見せておくことが大切なのです。
上司になったら、上司として正しい判断ができると思っているなら注意が必要です。
将来、優秀な上司になる人は、経験の浅い若手のときから挑戦をし続けています。小さな失敗を重ねることで「失敗したパターン」を蓄積しているのです。
判断が早い上司は、たくさんの経験の中から判断をしています。小さな失敗を続けることで大きな失敗を回避し、挑戦すれば失敗することを知っているのです。
仕事の失敗にはい悪い失敗といい失敗がある

仕事をしていれば誰でも失敗はします。
仕事の失敗には、悪い失敗といい失敗があります。悪い失敗とは、学ばない失敗です。いい失敗とは、将来につながる失敗です。
ヒューマンエラーはあなた自身、あるいは仕組みを変えることで解決できます。しかし、挑戦しないという失敗については、自分で気づいて挑戦する人間になるしかありません。
もし、あなたがここ1年で全く失敗をしていないなら1年間なにひとつ挑戦しなかったのと同じだと覚えておきましょう。
悪い失敗とは過信を改めず同じことを繰り返す失敗
悪い失敗とは、何も学ばない失敗です。
典型的な例だと、同じようなヒューマンエラーを繰り返していることは悪い失敗です。失敗したことに対し言い訳をしているだけで改善しない人は、ヒューマンエラーを繰り返しています。
同じ仕組みなのに自分だけが失敗しているなら、原因は仕組みではなくあなたにあります。仕組みについて愚痴を言う前に、どうすれば他の人のように失敗しなくなるのかを冷静に考えることが大切です。
失敗は、自分の過信を改めることから始まります。
いい失敗とは将来につながる失敗
いい失敗とは、将来につながる失敗です。
将来につながる失敗とは挑戦することによる失敗のことです。
注意することで防げるヒューマンエラーを繰り返しているようでは社会人失格です。努力すれば防げる失敗をしないことは、プロ意識をもっている社会人の共通のルールなのです。
最近のあなたが全く失敗していないなら、あなたは仕事で新しいことに挑戦していないと言えます。仕事は、新しいことに挑戦しなければ、現状維持はできても成果を飛躍させることはできません。
仕事は、8割のルーチンワークと2割の新しい挑戦で成り立っています。
ビジネスにおいて、正義で仕事を語るのは危険です。
失敗をすることが悪いことと決めつけて、失敗した内容に関係なく相手を責め立てる人は要注意です。失敗が悪いことではなく、同じ失敗を繰り返されることが悪いのです。
失敗が多いのに失敗を認めないベテラン社員にも注意が必要です。失敗を自分以外のせいにして、自分の能力を過信しているから失敗が減らないのです。
もし、あなたが仕事で正義を振りかざしてしまっているなら、仕事は正義のためにやっているわけではなく、成果を出すためにやっていることを思い出しましょう。
失敗は成功の母です。次につながる失敗まで否定しないように注意しましょう。
【まとめ】仕事の失敗とは何もしない失敗のこと

仕事の失敗は2種類あります。
改善せず同じ失敗を繰り返すことと、行動しないことで失敗しないことです。
失敗をしても改善しないことで同じ失敗を繰り返しているなら社会人失格です。
でも、新しいことに挑戦して行動したことで失敗をしたのなら、社会人として成長する過程だと考えましょう。失敗から学んで次につなげることができたなら、価値のある失敗と言えるでしょう。
あなたはどちらの失敗をしているでしょうか。
社会人としての成功をするなら、どんどん新しいことに挑戦して失敗という経験を積んでいくことを意識しましょう。
仕事の失敗
- 同じ失敗を繰り返している
- 失敗をしていない
仕事の悪い失敗といい失敗
- 悪い失敗は失敗から学ばない失敗
- いい失敗は失敗から学ぶ失敗
失敗は挑戦の証
「失敗をしない」と言えば聞こえはいいが、新しいことに挑戦していないのと同じことです。
同じ失敗は繰り返さなくても、新しいことへの挑戦に失敗はつきものなのです。
「失敗は成功の母」という言葉があります。失敗したときに、「何をすれば失敗する」のかを学び蓄積していくことが大切です。
失敗から学ぶことができるから、失敗を「高い授業料」と言えるのです。学ばずに同じ失敗を繰り返すことはやめましょう。
失敗の体験なく挑戦し続けることは難しいと考えてください。物事がうまくいっているときに判断を間違えることはありません。うまくいかず失敗したときに判断を間違えないようにするために、できるだけ小さな失敗を積み重ねて経験を積むことが大切です。