営業管理職としてのキャリアをスタートすることは、多くの営業パーソンにとって大きな挑戦であり、同時に非常にやりがいのあるステップです。
私が初めて管理職に就いたとき、当時の上司に宣言した言葉があります。
「3か月で光を見せ、半年で兆しを見せ、1年で成果を出す」というものでした。
新任管理職としての宣言は、管理職としての覚悟と本気度を周囲に伝えるいいきっかけになりました。今までの先輩やライバルをチームメンバーとして受け入れ、新しい組織として生まれ変わらせると決めた宣言でした。
今回は、新任営業管理職になったあなたに必要な宣言と覚悟についてお伝えします。
新任営業管理職に必要な3つの宣言

- STEP1: 3ヶ月で存在感を示す
- STEP2: 6ヶ月で成果の兆しを見せる
- STEP3: 1年で結果を残す
あなたを推薦し、管理職に昇進させた上司は、あなたが昇進論文や昇進面接で宣言した内容を、実行しているかを観察しています。
私が、初めて管理職になったときに宣言した内容をご紹介しますので、あなたが営業管理職になったときの宣言を考えておきましょう。
3か月で光を見せ、半年で兆しを見せ、1年で成果を出す
宣言ステップ1:3ヶ月で存在感を示す

営業管理職に就任して最初の3か月は、管理職としての存在感を見せることに注力します。
あなたが3か月以内に存在感を出すことができなければ、メンバーはあなたを他の管理職と横並びのレベルだと評価します。
最初の3ヶ月は種まき期間です。
プレイヤーとしての力の差を見せつつ、メンバーの力量を把握することに注力しましょう。
とくに、営業担当をしていなかった顧客や、関係が構築できていない仕入先にも顔を出し、潜在需要を把握することが大切です。
宣言ステップ2:6ヶ月で成果の兆しを見せる

営業管理職就任から6か月では、成果の兆しを見せることが大切です。
3ヶ月で把握したメンバーの力量のうち強みを活かして、潜在需要にアプローチします。すぐに結果が出ないこともありますが、まずは何回か販売予算をクリアすることを意識しましょう。
毎月販売予算の目標値に届かなくても構いませんが、少なくても1回は販売予算をクリアします。凸凹した結果でも構いませんが、単月で販売予算を大きく上回るなどのインパクトを作ることが大切です。
あなたの存在感を上司だけでなく、メンバーにも示すことで信頼を勝ち取ります。
宣言ステップ3:1年で結果を残す

営業管理職就任から1年後には、年間予算をクリアできなくても、前年売上より成果を出すようにしてください。
1年間本気で仕事をすれば、前年よりも成果を上げることはできます。成果を上げるためには、変化を求めていたメンバーの力を引き出すことが大切です。
前任の上司や組織の体制に不満があるもののやる気があるメンバーに注目してみましょう。
あなたが上司になることで、組織の変化を期待し、メンバー自体も変わるチャンスを得ることになります。
ただし、現状に不満を持っているメンバーは組織の変化を急ぎます。あなたの体制になって、1年目に目に見える変化を用意しなければ、冷めてしまうので注意が必要です。
新任管理職に就任した1年目は重要な1年です。1年目に数値結果を残し、メンバーに力を認めてもらうことで、2年目以降の改革を進めやすくなります。
覚悟を持った宣言後に必要な営業管理職の実行力

- 計画力
- コミュニケーション力
- 適応力
営業管理職に就任してすぐに、上司やメンバーにあなたの覚悟を宣言することが大切です。
上司はあなたが昇進試験で宣言した通りにあなたが覚悟をもって仕事をしているか確認します。あなたの部下(メンバー)は、あなたが宣言通りに行動する自分の上司にふさわしい人間かを判断します。
あなたが、宣言後にどのように行動しているかが重要です。
計画力

営業管理職にとって計画力は重要です。
まずは、チーム全体の目標を設定し、目標を達成するための具体的な行動計画を立てましょう。
行動計画は、短期・中期・長期の視点で考えることが大切です。1年目は、最初の1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年と4つのチェックポイントを設けましょう。
計画を実行するときには、メンバーの強みを活かした配置を意識して進捗を管理します。
計画力を高めるためには、過去のデータや市場の動向を分析し、現場で確認した現状をもとに合理的な判断を行うことが求められます。
コミュニケーション力

営業管理職にとって、コミュニケーション力はチームを導くために重要です。
まずは、部下(メンバー)との信頼関係を築き、メンバー全員が安心して意見やアイデアを共有できる環境を整えることを優先します。
また、営業管理職になっても、自分の上司とのコミュニケーションも大切です。
定期的な報告や相談を通じて、チームの状況や課題を共有し、管理職の先輩でもある直属の上司から適切なアドバイスを受けましょう。
顧客や仕入先とのコミュニケーションも忘れてはなりません。あなたのビジネスに関係するすべてのステークホルダーとの円滑なコミュニケーションを意識しましょう。
ステークホルダーとは、企業や組織に利害関係を持つすべての関係者を指します。ステークホルダーには、顧客や仕入先だけでなく、従業員や株主、金融機関や地域社会なども含まれます。
適応力

営業管理職にとって、社内外の変化に柔軟に対応できる適応力は重要です。
市場の変化や組織の変動に柔軟に対応することが求められます。
業界やエリアの景気だけでなく、新しいトレンドや顧客のニーズの変化を敏感に察知し、素早く対応する能力が重要です。
また、チーム内での役割分担や業務プロセスの変更に対しても柔軟に対応し、スムーズな組織運営ができるようにすることが大切です。
【まとめ】営業管理職に就任したら覚悟を宣言する

新任営業管理職への道は、多くの営業マンにとって大きな挑戦であり、同時に非常にやりがいのあるステップです。
今回は、私が初めて管理職になったときの宣言「3か月で光を見せ、半年で兆しを見せ、1年で成果を出す」を紹介しました。
私の宣言は3つのステップで構成されています。
まず、管理職就任後の最初の3か月は存在感を示すことに注力します。
最初の3か月は種まき期間であり、仲間の営業の力量把握、仕入先の実力値、顧客の潜在需要を把握することに専念します。最初の3か月で存在感を示すことで、他の管理職との差別化を図ります。
次に、管理職就任後6か月では成果の兆しを見せることに意識を集中させます。
具体的には、何回かは販売予算をクリアすることを目標とします。すべての月が販売予算に届かなくても構いませんが、最低でも1回は販売予算を超えることが求められます。6か月では、大きな数字を狙うことがポイントです。
そして、管理職就任1年後には結果を残すことが重要です。
年間販売予算をクリアできなくても、前年売上よりは成果を上げることが求められます。本気で取り組むことで、1年あれば前年よりも成果を上げることはできるはずです。
管理職は就任1年目が勝負です。上司が交代するときに、部下は変わるチャンスを得ます。あなたが1年目に変化を促進できなければ、部下の変化は起こせなくなります。
新任の管理職だからこそ、一気に変化を促進させることが大切です。

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