ビジネスの会話をもっとスムーズに進めたいと思ったことはありませんか？
相手の本音や意見を引き出したいときに役立つのが「オープンクエスチョン」です。オープンクエスチョンの質問形式は、相手が自由に答えやすくなり、自然と本音や悩みを引き出すことができます。
今回は、オープンクエスチョンの基本と、仕事でどう使うと効果的かを説明します。
オープンクエスチョンとは「はい」「いいえ」で答えられない質問形式
オープンクエスチョンは、相手が「はい」や「いいえ」ではなく、自分の言葉で答えられる質問のことです。
たとえば、「この商品についてどう思いますか？」や「どのような課題がありますか？」といった質問がオープンクエスチョンにあたります。相手は自由に話せるので、相手の考えを深く聞き出すことができるのが魅力です。
オープンクエスチョンの対義語はクローズドクエスチョンです。
クローズドクエスチョンは、「はい」「いいえ」、または、簡単な選択肢で答えられる質問のことです。
たとえば、「この商品は好きですか？」や「来週のミーティングに参加しますか？」といった質問がクローズドクエスチョンです。
クローズドクエスチョンは、具体的な情報を短時間で得たいときや、相手の意見を確認したいときに便利です。
オープンクエスチョンは、相手の感情やくわしい考えを引き出すのに適しているため、状況によって使いわけることで、コミュニケーションの質を高めることができます。
オープンクエスチョンの基本的な考え
オープンクエスチョンは、相手の自由な意見や感情を引き出すための質問方法です。
顧客のニーズを理解したり、チームメンバーからアイデアを集めるときに効果のある質問形式です。オープンクエスチョンは、相手が自然に話しやすくなり、対話がスムーズに進むため、結果としてお互いの理解が深まります。
オープンクエスチョンの心理的な背景
クローズドクエスチョンだけで会話をすると、相手は、「はい」「いいえ」を答えることで会話が成立してしまうため、相手との仲は深まりません。
オープンクエスチョンを使うことで、相手は「自分の意見をちゃんと聞いてもらえている」と感じやすくなります。
相手が話しやすい状態を作ることで、信頼感が生まれ、会話がよりオープンでフランクなものになります。
相手が話しやすい状態で対話が積み重なることで、顧客との信頼関係が深まり、長期的な関係構築にもつながります。
情報を聞きたいときほど、オープンクエスチョンをうまく使って、相手が話しやすい状況を作りましょう。
ビジネスでのオープンクエスチョンの活かし方
オープンクエスチョンをうまく使えば、コミュニケーションの質があがります。
オープンクエスチョンを上手に使うことで、顧客との対話が深まり、信頼感が生まれます。顧客の信頼を獲得し、ビジネスの成果につなげていきましょう。
顧客との信頼関係を築く
顧客との会話で「この商品についてどう感じていますか？」といったオープンクエスチョンを使うと、相手が本音を話しやすくなります。
顧客が自由に話しやすい質問をすることで、実際にどんなことを求めているのか、どんな悩みがあるのかをくわしく知ることができます。
顧客の求めていることや悩みがわかれば、商品やサービスを改善するヒントが得られます。顧客のことを知ることで、提案したい商品やアピールポイントもわかってくるので、オープンクエスチョンを使って、顧客が求めていることや悩みを自由に話してもらうようにしましょう。
成功事例の紹介
ある企業では、オープンクエスチョンを活用したアンケートを定期的に実施しています。アンケートを通じて、顧客から貴重なフィードバックを集め、商品開発や営業の仕方に反映しています。
たとえば、「今後の商品にどんな機能を求めますか？」と質問することで、顧客の具体的な要望を把握し、新しい製品に活かすことができます。
あるいは、「どんな機能が不要ですか？」と質問することで、顧客が求めていない余分な機能をなくすことで、コスト競争力のある商品開発を進めることもできます。
「いい商品を作ったら売れる」のではなく、「顧客が求めている商品、悩みを解決する商品」だから、顧客満足度が高く売れるのです。
オープンクエスチョンを使った実践テクニック
オープンクエスチョンをうまく使うための3つの実践的テクニックを紹介します。
実践的テクニックを使えば、オープンクエスチョンをより効果的に活用し、相手の本音を引き出す力が身につきます。
質問のフレーミング方法
オープンクエスチョンをするときは、相手が自然に話しやすくなる言い方を意識しましょう。
「何が一番気に入っていますか？」や「改善したい点はありますか？」といった質問は、相手に考えを整理してもらうきっかけになります。
相手の考えが整理され、あなたに話す状態を作ることで、スムーズに会話を続けられます。
会話を引き出すためのタイミング
オープンクエスチョンは、相手が話したいタイミングで使うと効果が高まります。
たとえば、相手が何かを考え込んでいる時や、話に乗っている時にオープンクエスチョンで質問を投げかけると、自然と対話が深まります。
タイミングを見計らうことで、より本音に近い意見を聞き出せるでしょう。
クローズドクエスチョンとの併用テクニック
オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを組み合わせることで、会話をうまく進めることができます。
クローズドクエスチョン（「はい」か「いいえ」で答えられる質問）で相手の意見を確認した後、オープンクエスチョンでくわしく要望や悩みを引き出すのがコツです。
たとえば、「この商品は気に入りましたか？」と聞いた後に、「どの点が特に気に入りましたか？」と続けると、相手の意見をより深く知ることができます。
【まとめ】セールス心理テクニック：オープンクエスチョン
オープンクエスチョンは、相手との関係を深めるための心理テクニックです。
相手が本音を話しやすくなるため、信頼関係の構築にも役立ちます。顧客や同僚との会話にオープンクエスチョンを取り入れて、もっと効果的なビジネスコミュニケーションを目指しましょう。
話しやすい環境を作ることで自然と良い関係を築くことができます。